【CD】BTS / Run BTSレビュー
「Run BTS」がだーーーい好き!
アンソロジーアルバム「Proof」に収録された新曲「Run BTS」。
発表されたとき、「Yet to Come」「For youth」より圧倒的にずっと聴いていた。
一言でまとめると
「ヘヴィ・ロッキン・エイジアン・ランナウェイベイビー」
初期の「HIPHOPをやろう!」としていた頃の楽曲を彷彿とさせつつも、
当時とはメンバーの表現力、技術力が確実に上昇していることもあり、
「あの頃やろうとしていたけどフレッシュさゆえやりきれなかったアプローチを、
今のスキルとキャラでやってみた」という印象を受けた。
特に育ちの良さが漂っちゃうJINくんと、いまでこそ耽美的な魅力を確立したJIMINちゃんのキャラや声は当時のカラーにハマるにはかなり難しかったのかなと思うことがあったけど
彼らが10年かけて磨き上げた自分自身の強みが存分に生かされた、
2022年式のBTS HIP HOPチューンになっているように思う。
Chapter2ではソロ活動にも本格的に取り組むという彼ら。
さらにそれぞれの強みが生かされた作品を目にすることができるだろうし、
その経験値を持ち寄って生まれる7人のシナジーを想像するだけでゾクゾクするなあ。
“後天的”ラッパーを確立させた「表現力への渇望」
この曲、ユンギ(SUGA)パートのボースティング(ラップ表現における自己賛美)も最高なのですが、ホビ(j-hope)のフロウがキレキレ。マンブルっぽい、ルードなラップがかっこいい。
RMとユンギが先天的ラッパーとすると、グループに参加することになってからラップを始めた人彼はいわば後天的ラッパーともいえる。
そんな彼も、最初は「テクニックとしてラップができるメンバー」だったかもしれないけど、
今は自分のアティチュードを持った確固たるラッパーになったんだな、と感じさせられた。
そしてそんな「Run BTS」のリリースから1ヶ月。
j-hopeがラッパーとしてもこれほどの実力をつけるに至るには
<より良いものを作ること/より良いパフォーマンスをすること>
への渇望が彼の並外れた努力の原動力になっていたのかもしれない…とその後に発表されたソロ作品のリード曲「MORE」で気づくことになる・・・。つづく?